大切なデータを一瞬にして失ってしまう悲劇はなぜ起きるのか? あなたのHDDは本当に大丈夫ですか?
HDD (ハードディスクドライブ: Hard Disk Drive) は何の前触れもなく突然クラッシュすることがあります。
大切な写真データが一瞬にして失われてしまうという悲劇を経験したという話をよく耳にします。筆者もそのうちの一人です。
あなたのHDDは本当に大丈夫ですか?
故障したハードディスクから出る異常音
https://www.youtube.com/watch?v=F3Omk9VPb00
ノートパソコン 1年4ヶ月でHDD故障 ビープ音
https://www.youtube.com/watch?v=XfTyCw9uvc0
27時間使用で故障(SMARTモニター有り)
https://www.youtube.com/watch?v=mRcAL1bjTIs
筆者のHDDやRAIDの開発経験から言えば、紛れもなくHDDは消耗品です。ハードウェアRAIDも、いくら複数のHDDを使って冗長性を確保していても、コントロール基板が壊れれば終わりです。
また、S.M.A.R.T.(スマート)も万能でない事は、上記YouTubeの例からも分かります。故障予知の参考指標として活用は出来ますが、HDDの突然死を検知する事までは出来ないのです。
※ RAID Redundant Arrays of Inexpensive Disks
複数のHDDを組み合わせてデータの冗長性を向上させる技術を使った外部記憶装置
HDDのプラッタ(磁気ディスク)が回転している時の磁気ヘッドの浮上量は数nm程度しかありませんので、よく「ジャンボジェット機が地上数ミリの高度を超低空飛行している」と例えられています。だからこそHDD内部への異物の混入などは許されませんし、衝撃を与えようものなら即座にクラッシュしても不思議ではないのです。
それでも昔に比べれば随分と衝撃にも強くなりましたが、今だにHDDは衝撃に弱いという神話は残っています。
スティクションにも注意が必要です。スティクションとは、プラッタと磁気ヘッドが吸着する現象で、ディスクを回転させるスピンドルモータがスピンアップしなくなります。メカニカルなテクスチャーなどでプラッタ表面をわざと凸凹にして吸着を軽減してはいますが、この現象を100%抑制するまでには至っていません。
またHDDには電子部品も搭載されていますから、モータードライバの故障、ヘッドアンプやDSPなどの故障もあり得るでしょう。
ユーザー側でこれらの故障が発生しないように制御する事は不可能ですので、HDDはクラッシュする、突然死するという前提で、日頃から対策を打っておくことが非常に大切です。
HDDのバックアップはHDDでやっているという方は多数いらっしゃるでしょう。確かに手軽にバックアップできて便利なのですが、同一媒体へのバックアップはおすすめ出来ません。HDDは地震や水害に弱いですから、もしもの時に同時に複数のHDDが壊れる可能性も十分に考えられます。また、多数のHDDをお持ちの方は、常に全てのHDDが健康な状態である事まで確認できていないはずです。日頃使っていたHDDが壊れたので、久しぶりにバックアップ用のHDDの電源を入れたら動かないという事もあり得ます。
そこで200年の推定寿命を持つ長期保存用光ディスクの出番です!
日頃使っているHDDに写真データを保存し、その写真データのコピーを外付けHDDに保存していませんか? このHDDへのコピーをやめて、長期保存用光ディスクに保存しましょう。容量が大きく長期保存性能の高い、BD-R(Blu-ray Disc Recordable)がおすすめです。写真データを記録した後のBD-Rは普段使う事はありませんので、棚や金庫などに保管しておきましょう。そして、もし写真データが入ったHDDがクラッシュした際には、保管していたBD-Rから新たなHDDに写真データをコピーしてあげれば良いのです。
悲劇が起こる前に、長期保存性能が高く異常事象耐久性の高い、長期保存用光ディスクを使った写真データのアーカイブを是非ご検討ください。
大切な写真データだからこそ安全、安心のデータ保存をおすすめします。