なぜランサムウェアに感染してしまうのか?そのバックアップ方法は危険かも?ウィルスから大切なデータを確実に守るウイルス対策方法をご紹介します。
ランサムウェアに感染すると、HDDやNASなどのファイルが暗号化され、お金(身代金)を払わないと、ファイルを見ることが出来なくなります。
データのバックアップの本命はHDDだという記事を最近どこかで読みましたが、とんでもないことです。一瞬にしてバックアップも含めた全ての大切な写真やデータが、お金と引き換えに人質にされる危険性があるのです!
しかし光ディスク※はランサムウェアとは無縁です。感染したPCに光ディスク※をセットしても光ディスク※には感染しないのです!
※ CD-ROM, DVD-ROM, BD-ROM及びCD-R, DVD-R, BD-RのSession Closeされたディスクの場合
ランサムウェア(Ransomware)とは、PCのHDDや、そのPCに接続しているUSBタイプのHDDやメモリ、同一ネットワーク上のNASなどのデータを暗号化したり、PC自体をロックして使用不能にしたのち、元に戻すことと引き換えに身代金を要求するウイルス(身代金要求型マルウェア)のことです。電子メールの添付ファイルを開いたり、ウイルスが仕込まれたサイトや広告を開いたりすると感染します。
トレンドマイクロ株式会社が2016年11月16日に発表した資料によると、ランサムウェアの国内検出台数は、前四半期比で約4.1倍の3万4200台と、被害が急増しています。
簡単な原理です。HDDやNAS、USBメモリは書き換えが出来ます。だから書き換えられて感染するのです。
それに対して、光ディスクのROM系(CD-ROM, DVD-ROM, BD-ROM)は書き換えが出来ません。記録済みの追記型光ディスク(CD-R, DVD-R, BD-R)のセッションがクローズされたディスクも書き換えが出来ません。だから感染しようがないのです。
仮に感染したPCの光ディスクドライブに、記録済みでセッションがクローズされたBD-Rが入っていたとしましょう。ランサムウェアによっては、光ディスクドライブの中身を見えなくするものがあるかも知れませんが、あくまでそれは見かけ上そうなるだけであって、光ディスク自体に変更が加えられたという事ではありません。この光ディスクを他の感染していないPCに持っていくと、きちんと中身を見ることができます。
大切な写真データなどをPCのHDDだけでなく、USB接続タイプのHDDにバックアップやアーカイブされている方は多数いらっしゃるでしょう。
でもHDDを過信しないでください。クラッシュだけでなく、ランサムウェアによっても、一瞬にして全ての大切なデータが失われる危険性があります。
失われてからでは遅いのです。長期保存用光ディスクを使って、大切な写真データなどをアーカイブする事を強くお勧めします。